ブログ

変形性股関節症 痛みの5段階

ブログ検索#学会

変形性股関節症 痛みの5段階

さて、今日は「痛み」について考えてみましょう。私の痛み治療の原点は、理学療法士養成校時代の「臨床心理学」の授業。担当の先生のお話しがとにかく分かりやすかったです 。その後は、順天堂医院時代での終末期医療での経験、特にがん治療の臨む患者さまを担当していた頃です。

今日は、アメリカの精神科医のキューブラ・ロスの考えをご紹介します。
ref)https://www.psycom.net/depression.central.grief.html

診断後の患者さんの心の動きは、1. 否認 → 2.怒り → 3.取引 → 4.抑うつ → 5.受容
上記のような段階を経験することが多いようです。

1. せっかくこれから老後を楽しもうと思ったのに、どうして私が変形性股関節症になったんだ。(否認の段階)

2. こんな痛みになったのは、自分が悪いのではない。まわりが悪いんだ、医療者、家族、職場環境が問題だ。(怒りの段階)

3. 手術でも注射でも投薬でも何でもするから、とにかく早くこの痛みをとって欲しい。(取引の段階)

4. もうこんな人生ごめんだ。早く死にたい、生きていても意味がない。(抑うつの段階)

5. 変形性股関節症になってはしまったけど、前向きに生きよう。もう一度人生を楽しもう。(受容の段階)

診断を受けたことで落ち込みがちのはずが、情報を上手に利用することで、痛みを受容し、スムーズに運動療法をスタートできる方もいらっしゃいます。一方で、不安や怒りで葛藤を繰り広げている方もいらしゃいます。

OARSI、変形性関節症の国際学会に参加する国々では、このあたりの役割分担が明確で、診断後のサポートが充実しています。日本でも痛みの性質を理解し、同様のシステムを採用したいところですが、なかなか難しいのが現状です。ginzaplusでは、WEBサイト上に国内外の最新の情報を盛り込み、皆さんの理解の一助になればと思っております。書籍をお読みいただければ、どうして痛みが現れたのか、どうして手術しか方法がないのか、どうしたら良くなる可能性があるのか、その他トリックとその謎もご理解いただけるでしょう。

運動療法をはじめる上で、不安や自信がない場合には、テレカウンセリングやセカンドオピニオンもご用意しております。情報を上手に活用していただき、皆さん個々にある痛みの階層性の突破に向け、お役立ていただければと思っております。

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



最新記事






▼「ブログ」その他のコンテンツ
全カテゴリ 股関節の保存施術 施術事例 お知らせ メデイア プライベート
Copyright © 2004-2024 ginzaplus | 当サイトの全コンテンツは著作権法、関連条約・法律で保護されており、無断での複製・転載・転用を固く禁じます。| 利用規約 | 個人情報保護方針
Web System & Design by R-Crafz