股関節の病気

関節リウマチとは

関節リウマチとは

関節リウマチ(RA)とは、関節の滑膜炎を主体とした全身性自己免疫疾患です。 自己免疫疾患とは、免疫に異常が起こり、自分自身の正常な細胞や組織を異物とみなして攻撃し、排除しようとすることで起こる病気です。 リウマチ症状が股関節にまで及ぶと、軟骨のすり減りや骨の変形が助長され、痛みが生じ、歩行機能や日常生活動作に影響たらすことがあります。 男性よりも女性に好発する病気で、男女比は1:3と女性に起こりやすい特徴があります。

関節リウマチの治療法

現在の医療では、主として薬物療法や運動療法を主体とした保存療法と手術療法が行われます。 これらの治療方法は、それぞれ病気の進行に応じて選択され、個々の症状に応じ決定されます。

  1. 保存療法

    不治の病として恐れられてきた関節リウマチも、新薬の開発により飛躍的な進歩を遂げています。 また同時に、薬物療法と併用し、運動療法を実施する事で、リウマチ特有な病態、関節のこわばりや痛みに伴う2次的な合併症、関節拘縮の予防を図ることが大切です。 関節リウマチも、腫れや痛みが強い炎症期と、関節の炎症や痛みがおさまってくる慢性期があります。 安静にすべき時期と運動に励む時期のバランスが重要であり、保存療法における目的と対応の仕方が異なります。 特に炎症期では、可能な限り炎症症状を薬物療法により取り除き、関節への負担を極力避けます。 但し、動かさないでいると、リウマチによる炎症がおさまっても、関節が硬くなり、筋力低下が生じます。 炎症症状さえ落ち着けば、日常動作から必要な筋力を発揮できるよう生活指導を積極的に行っていきます。 手指にまで腫脹や変形が及ぶと、杖使用も困難になります。 膝や股関節の可動域の確保と併せ、筋力低下を予防することが、その後のQOL(=生活の質)の向上にも繋がります。 

  2. 手術療法

    保存療法では期待とするような効果が得られず、症状が進行し、痛みがとれない場合には、手術療法が勧められます。 代表的な手術に、人工股関節置換術があります。 これは変形した関節部分の骨を切り取り、人工関節を固定して、関節が動くようにしようというのが目的です。 大腿骨頭壊死の場合と同じように部分的に入れ換える方法と、全部を人工関節に置き換える方法があります。 メリットとしては、早くから痛みが改善し、歩きやすくなる場合が多いということです。 最近は、材質に軽く耐久性に優れた素材が使用されるなど、15〜20年位はもつといわれます。 しかしながらリウマチという疾病の影響から術前の筋萎縮や廃用性の筋力低下が著しいため、片側を人工関節にすると、反対側の股関節あるいは膝にまで影響が加わり、複数回の手術を繰り返すこともあります。

関節リウマチの施術事例(全3件)

[施術事例] 60代 関節リウマチ

保存施術+ 手術を回避
アメリカのリウマチ学会(ACR)、ヨーロッパのリウマチ学会(EULAR)でも、関節痛の除去に治療の第一優先として運動療法を推奨しています。 加齢に伴う「筋力低下」は変形性関節症の要因でもあります。できるだけ筋力は落とさないように、とはいっても40代以降、加齢に伴う筋力低下は避けられません。姿勢や歩き方に乱れが生じれば、速やかに解消し、その先の安心を手 . . .

[施術事例] 60代 関節リウマチ ヨガインストラクター

保存施術+ 手術を回避
関節リウマチとは、免疫の異常により関節に炎症が起こり、関節の痛みや腫れが生じる病気です。 進行すると関節の変形が著しく手術が避けられないケースもありますが、炎症だけで寛解するケースもあります。 ご相談いただいたのは60代の女性です。医療機関ではMRIの結果、関節リウマチと変形性股関節症との診断です。近い将来手術も勧められています。 元々はオリン . . .

[施術事例] 50代 関節リウマチ 歩行器

保存施術+ 手術を回避
保存施術で大切なことは、潜在能力への働きかけと代償動作の活用です。変形性股関節症特有の関節拘縮なども上手に日常動作に反映できると、パフォーマンスの向上に繋がることで痛みの改善も期待できます。 ご相談いただいたのは40代の女性です。医療機関では関節リウマチを診断され、人工関節を勧められています。 リウマチを発症した30代から徐々に痛みが現れはじめ . . .
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[変形性関節症] ウォーキング

まだまだ暑い日は続きますが、だいぶ過ごし易い季節になりましたね。来週末は北海道に移動します。 さて、運動の秋、変形性股関節症を診断された皆さんにとってもウォーキングは大切です。before/afterでご紹介している通り、この病気が怖いのは、うっかり歩かない生活に陥ることで歩き方すら忘れてしまうのです。 実際に皆さんの施術の通じて頻繁に聞か . . .

[研究論文] 変形性関節症の痛みについて:システマティックレビュー

変形性股関節症の専門家会議においては、 変形性関節症の痛みは解消される。但し、変形性関節症の発症原因は未だ解明されておらず。 こうしたスタンスで議論が進められています。 ですので、進行期や末期であっても痛みが解消されることはなんの不思議でもなく、むしろあり得ることであり、そこに疑問を持つことさえありません。ただし、変形性関節症がど . . .

[保存施術] 医療機関との連携

なかなか日本では、変形性股関節症に対する保存療法に理解をいただける医療機関は少ないわけではありますが、それでもその輪は少しずつ広がりつつあります。 一昨日は雑誌の取材をお受けしました。 股関節とは、身体の奥深くに存在する関節のため、その異常に気が付けるチャンスが少ないように思われます。特に、日本では海外のような肥満が原因で変形性関節症に至る . . .
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