腰痛と間違われやすい股関節痛
「腰痛診療ガイドライン2012」によれば、男性国民の有訴率の第1位,女性の第2位が腰痛を占めます。原因不明とされる非特異的腰痛も、近年、股関節との関わりを示唆する研究報告が散見されるようになりました。これまで腰痛の原因が解決されてこなかった理由を、以下に3つあると考えています。
1. 分業化された診療制度
痛みを抱え訪ねるのは主に整形外科です。
整形外科では、痛みを訴える部位に応じた診療科が設けられます。
膝の痛みであれば膝専門、股関節痛であれば股関節専門といったように、腰痛の場合、脊椎・腰痛専門がその窓口として用意されています。
しかし、分かり易く分業化されたことは、返って、治るはずの腰痛も治らない結果を招いています。
腰の治療を続けたが改善されず、偶然かかった股関節専門外来で、股関節の異常を指摘されることはよくある事です。
2. 自覚症状の不確実さ
痛みの場所を正確に指摘することは、痛みを抱える患者様であっても困難です。
ginzaplusにお越しいただく患者様の中にも、腰痛を訴えていても、実際に痛む箇所を指し示していただくと、腰ではなくお尻や股関節に痛みを訴える場合が多くあります。
これらの多くは、股関節由来の腰痛であり、股関節疾患を疑わせると伴に、特別な薬物療法はもちろん手術等を施さなくても、症状の改善が期待できる痛みです。
3. 股関節との関連性
変形性股関節症の患者様の半数以上は腰痛を抱えています。
医学的にはHip Spine Syndromeという言葉があるように、変形性股関節症の患者様が腰部疾患を合併することは珍しいことではありません。
つまり、股関節と腰には密接な関係があり、股関節の運動機能を改善させることで、股関節痛のみならず腰痛も解消されることが頻繁に起こります。
整形外科で腰椎すべり症や脊柱管狭窄症、またはヘルニアなどの診断が下れば、まずは、股関節の動き、筋力などにも注目してみましょう。
腰痛と股関節痛の施術事例(全3件)
保存施術+ 手術を回避
即時効果と再現性。
股関節疾患の中でも「股関節唇損傷」は初期の段階の症状であり、近年では自然治癒することもわかっており、短期に症状の解消が期待できる代表格です。もちろん、手術を希望されれば手術でもよいのでしょうが、入院→手術→リハビリを考えると、できればその場で痛みを改善させ、不安を解消させたいところです。
ご相談いただいたのは、60代の男性で . . .
保存施術+ 手術後
股関節そのもののトラブルは、必ずしも股関節に現れるのではなく、当初はぎっくり腰や腰痛、ヘルニアなど、他の部位に発症することも珍しくありません。股関節が機能していなことで腰に負担をかけているのです。
ご相談いただいたのは40代女性です。腰痛がありヘルニアを診断され手術を行なっています。手術後から今度は股関節に痛みを訴えるようになり、数カ所の整形外科を訪 . . .
保存施術+ 手術を回避
腰部疾患由来の痛みも、股関節を中心に施術を進めていくと、痛みが解消されることが多くあります。
ご相談いただいのは60代の女性です。医療機関では腰部椎間板ヘルニアと診断され、手術を勧められています。
これまで15年近く腰の痛みに悩まされてきました。その度に整形外科ではヘルニアを診断され、手術を勧められていますが、最近になって股関節周囲にも痛みが現 . . .
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今年の夏も暑かったですね。皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか。冷房の効いたお家に引きこもり、ほとんど歩いていない。そんなことはありませんでしたか。
今日は腰痛に関する話題です。
腰痛も股関節痛と密接に関わりがありますので、見逃してはなりません。権威ある医学誌「ランセット」に、理学療法士の研究結果が掲載されましたので、ご紹介させていた . . .
ご予約いただいた施術の時間は、皆さんに割り当てられた貴重な時間ですので、自由に使っていただいて結構です。
もちろん、こちらからもお伝えなければならないことは用意しておりますが、施術を受けるにあたって、不安なこと、心配なことがありましたら、遠慮なく施術がはじまる前にお尋ね下さい。
先日お越し下さった方も、結局45分間、お話しを伺いながら過ごし . . .
「股関節」とは、身体の中心に位置する関節であり、上半身と下半身をつなぐ、人体で最も大きな関節です。そのため、その周りにはたくさんの筋肉が付着し、二足歩行の人間にとっては「体重を支える」重要な役割を果たしています。
現代人にとっては「腰」はウィークポイントです。股関節を十分に働かす必要がなくなった現代社会は、腰に負担をもたらします。
人間の身 . . .
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