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[ロビー・オオハシ氏の提言] 第41回日本股関節学会学術集会に参加して

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[ロビー・オオハシ氏の提言] 第41回日本股関節学会学術集会に参加して

更新 2014年11月05日(水)
カテゴリ お知らせ
ハッシュタグ #学会  #変形性股関節症  #テニス  #FAI 
週末は東京・新宿に於いて股関節学会が開催されました。今回は仙台出張帰りに早朝に銀座での施術を終え午後から参加させていただきました。初日で最も興味深かったのは、イブニングセミナーでの室伏広治選手の陰の立役者、理学療法士ロビー・オオハシ氏のレクチャーでした。
ロビー氏は、室伏選手はじめ錦織選手などのトップアスリートのリハビリに従事され、その関わりを動画を交えご紹介して下さいました。なかでも「医学的な診断が下される前の理学療法士の関わり」を強調されていたことには共感を受けました。医師からの診断が言い渡される前に如何にして理学療法士が、患者さんあるいはクライアントさんに前で直接評価を行い、その内容を医師やフィジカルコーチに伝えることが障害予防への第一歩であり、パフォーマンス向上への近道であることが述べられていました。

その介入にあたって具体的には、

1. Isolated Movement
2. Fundamental Movement
3. integrated Movement
4. Activity Specific Movement

といったように4段階に分け、痛みの治療から運動パターンの改善まで非常に論理的であり、股関節症の保存療法にも応用可能な練習内容等がいくつも提示されていました。
2日目は今話題のFAI、大腿骨寛骨臼インピンジメントといわれる病態に関する診断基準の報告がありました。これまで欧米人を対象とした研究報告を参考に、日本でも同じように診断し治療を行ってきましたが、そもそも、欧米人と日本人とでは骨の形も異なります。日本人に合った診断基準が見直されようとしています。ご存知のように、日本人は寛骨臼形成不全、臼蓋形成不全が圧倒的です。日本人に適した診断基準、治療指針がやはり必要です。現在までのところ、FAIとされるのは「CE角25度以上」、「変形性股関節症」は対象外、これらが明記されたことは大きな一歩です。今後周知されれば、術後成績は向上し、術後の合併症に悩む方も少なくなるであろうと予測されます。

最後に私の感想ではありますが、やはり何と言っても、医師の先生方の情報量には驚かされます。我々理学療法士も学ばなければなりません。海外の文献に精通するのは常識で、常にアップデートされ、積極的に諸外国に出向きトレーニングを重ねる姿勢こそ、我々日本の理学療法士が最も欠いている点かもかも知れません。

ロビー氏が仰る、医師の診断の前に理学療法士の評価が実現されるためには"この差"を埋める努力を、個人あるいは協会全体で行っていく必要があるのを感じています。理学療法士の専門性とは一体何なのか。2020年、既に明確なデッドラインは示されています。どれだけ多くの日本の理学療法士が世界のトップアスリートに携われるか。

さて今日から福岡での施術、そして週末には勉強会を準備していただいております。変形性股関節症の予防とその対応策、しっかり準備を進めて伺います。九州地方の皆様、
本日夜からどうぞよろしくお願い致します。

I attended the Japanese hip society annual meeting last weekend held in
Shinjyuku, Tokyo. I was heavily impressed Mr. Robbie Ohashi's lecture,
who is a well-known Physical Therapist in the US for working with Koji
Murofushi and Kei Nishikori, Yu Darvish. He followed Mrs. Shirley Sahrmann's
concept clinically to prevent injuries and to help boost the natural healing
ability & performance. What he strongly suggested most was that the
medical diagnosis is not a sufficient one to direct Physical Therapy.
Another new topic, the definition of FAI for Japanese has declared.
Still in the process though, but CE angle >25° & exclusion criteria is OA.
This could lead to precise diagnosis and less post-operative side effects
for Japanese.Every time I join the conference, so much to learn and I feel
there is always possibilities lying for Japanese Physical Therapists to challenge.
Time to recognize the role of the PTs!!
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



更新 2014年11月05日(水)
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