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[自己流リハビリ] 避けたいリスク

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[自己流リハビリ] 避けたいリスク

自己流リハビリのリスクについて解説いたします。

まずは、下のレントゲン写真をご覧下さい。
※掲載のご承諾をいただいております
医療機関では既に手術と宣告された方(50代、女性)のレントゲン画像です。左の股関節の痛み(レントゲン上は向かって右側)を抱え、初診では担当医師に手術を勧められています。通院リハビリの処方もされましたが効果が感じられず、遠方よりお越しいただきました。画像を拝見すると、確かにどの先生が診ても手術を勧められてしまいそうな骨の状況ですが、ここまで悪化する前に、きっと何か進行を阻止する手立てはあったのではないでしょうか。

私はこれまでginzaplusで約1500名近い股関節痛に悩む患者様さま症状とレントゲン画像を拝見させていただきましたが、上のような状態に至る前に、必ずといってよいほど身体は異常信号を発します。それらのサインに素早く反応し対処できていた方は、症状も速やかに改善しその後の影響を少なくて済みます。

ところが、病院では重篤な状態に至る前の特別な予防方法などは、教えて下さらないかも知れません。痛み止めと簡単なリハビリで経過観察が主流です。ご自身の判断で無理し過ぎたり、極端に安静を強いることで、想像すらしなった事態に直面することもあるでしょう。

「若いから何とかなると思っていた。」
「甘く考えていた。」
「腰痛なんかと同じようにすぐに治ると思っていた。」
「こんなことになるなら、もっと早く教えて欲しかった。」
「あまり真剣に考えていなかった。」

皆さまから聞かれるコメントです。
変形性股関節症との診断が下った以上、ご自身の判断にも限界があるかも知れません。状態が深刻化する前が勝負です。できるだけ将来への負担を残さないように、専門家による指導を受けておきましょう。

今日は、症状の進行を示す代表的なサインをいくつかご紹介します。

脚の太さの差(周径差:しゅうけいさ)

周径差とは、太ももの太さの違いです。
改めて手術を勧められたレントゲン画像をご覧下さい。
左右の太ももの太さに差が生じはじめているのが、お分かりいただけるでしょうか。向かって右側の大腿骨が黒く映り、反対側と比べても、細くなってきています。脚が細くなる、つまり、外側の筋肉だけではなく、内側の骨までもが細くなっています。ズボンの太もも周りが急に緩くなった、こうした症状です。

次に、周径差と同時期に現れ易い症状があります。

脚の長さの差(脚長差:きゃくちょうさ)

脚長差とは、脚の長さに差が生じることです。痛みを抱えはじめると、かばいはじめることが多くあるようです。痛みがある側へは体重をかけなくなり、レントゲン上は、骨盤の歪み、傾きが生じはじめ、いつしか脚の長さに差が生まれます。洋服屋さんでパンツの裾上げの際に、指摘を受けた方もいらっしゃるでしょう。立っている時にも、つま先で立つような癖があったり、常にどちらかの足を前に出すような立ち方の特徴があれば、注意が必要です。

反対側の痛み

一連のこうした痛みをかばうような反応や動作の終着点は、反対側の痛みです。画像上もすでに反対側、向かって左側の股関節の変形がはじまっているように、アンバランスな姿勢や歩きを続けることで、反対側の股関節にまで影響が及びます。人間の身体とは、弱いところを他で補う大変優れた機能を有する一方で、股関節痛に関しては、こうしたリスクも潜んでいるのです。


ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



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