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[推薦図書] 変形性股関節症への治療方針

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[推薦図書] 変形性股関節症への治療方針

更新 2013年04月10日(水)
カテゴリ 股関節の保存施術
ハッシュタグ #変形性股関節症  #関節鏡・内視鏡  #研究論文  #学会 
股関節痛を抱え整形外科で手術を言い渡されてもまずは保存療法での改善を試みましょう。

例えば、6カ月。

ある一定期間を定め継続し、それでも満足のいく結果が得られなければ、手術の決断。それでも決して遅くはありません。世の中には、このような考え方もあります。アメリカの整形外科医が整形外科医に向けた、股関節痛のPrimary Care=初期治療の考えをまとめた教科書です。
この本の中には股関節痛の由来、股関節と骨盤との関係、歩行や保存療法の効果など、股関節痛に携わる医療者には見逃せない内容と構成です。
なかでも興味深いのは、冒頭でメインの筆者(整形医師)が改めて、

"As the physician, the readers can attest that didactic presentations of
musculoskeletal complaints are at a minimum during undergraduate training."

筋骨格系の痛みを勉強する機会に恵まれなかったことを認め新しい治療方針を投げかけていることです。

"... exercise can reduce pain and improve function and health status in
patients with hip osteoarthritis and should be recommended for all patients ."

保存療法が痛みを軽減し運動機能を回復させるため、変形性股関節との診断を受けた患者全例、保存療法が推奨されるべきと指摘しています。

皆さんの中にも、初診で股関節専門外来を受診するといきなり手術を宣告されることもあるでしょう。本来なら、この本でも主張されるように、たとえ医学的に手術が必要でも、はじめは保存療法を経験すべきですし、医療者はその情報を提供する義務があるといえるでしょう。本来上手くいくはずの手術にも、やはり、リスクは存在します。

手術をすればそれでもう終わりとお考えの方も多いでしょうが、なかなかそうはいかない現実もあるのです。最終的に決めるのは皆さんご自身ですが、そのリスクを最小に抑えるために、手術への正しい理解、そして手術へ向かうべきタイミングをぜひ医療者と共にじっくり話し合う時間を設けていただきたいと思います。

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



更新 2013年04月10日(水)
カテゴリ 股関節の保存施術
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