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意識から無意識へ

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意識から無意識へ

下の記事は「認知運動療法」という分野の理学療法士とその授業を受けた学生さんとのやり取りです。

私も大学病院に勤めていたとき同じようなことを考え、悶々としていた時期を思い出しました。

ご紹介させていただきます。結局は、こういうことだと思うのです。

『先日、3年生を対象に講義した。「運動再教育(motor re-education)」について実技をまじえながら学生に問いかける。彼らは何を考えるのか。講義の後、「運動学習と運動療法」をテーマにレポートを提出してもらった。その中に、印象深いコメントを記した学生がいたので紹介しておきたい。「私は小学生の時、鉄棒の逆上がりが出来なかった。そして出来るまでやりなさいと、放課後残され、繰り返し逆上がりをやらされた記憶がある。その時先生はとにかく繰り返してやれば出来ると言ったが、結局できなかった。今、思っても出来る訳がないと思う。私はやり方がわからなかったのだから。なぜあの時先生は「やり方」を教えてくれなかったのか。「手を逆手に持って、思いきり地面を蹴ったら、足が一番上まで上がるちょっと手前で、動で足が鉄棒を越えるようにするために、腹筋にグッと力を入れてごらん」と具体的に教えてくれれば、腹筋を使うことも、そのタイミングをつかむことも出来たと思う。その動作が出来ないということは、私のように使う筋肉が分からない。それをいつ使うのかかが分からない場合がある。そんな時は100回繰り返してもダメだ。その筋肉に意識を向けること、それを使うタイミングを意識することを、繰り返さなければならない。それらが出来て、その動作が無意識に行なわれた時、運動は学習されたといえる。』

日本認知運動療法研究会 会長からのメッセージより抜粋
http://www.ctejapan.com/index.html

まさに皆さんの歩行獲得にも必要な過程ですね。

歩きとはバランスです。歩きとは片脚立ちの連続です。片方で支えながら、反対側を降り出さなければならない非対称な動き。この動きを、細かくわけ練習し、最後に統合していく作業が必要です。

意識から無意識へ。

頭で理解し、身体で実践です。

佐藤正裕(理学療法士)



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