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[臼蓋形成不全] 子育て中の股関節痛と治療選択

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[臼蓋形成不全] 子育て中の股関節痛と治療選択

更新 2023年02月18日(土)
カテゴリ 股関節の保存施術
ハッシュタグ #骨切り  #子育て  #臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)  #ハイヒール  #人工関節 

診断名と痛みの原因

股関節痛は、賢く取り除きましょう。

そのためには幅広く、多くの症例を診ている専門家にかかるのが一番です。臼蓋形成不全を診断され、将来を心配されご相談にみえます。臼蓋形成不全が本当に変形性股関節症の原因であるかは、未だに未解明です(変形性関節症国際会議:OARSIでの談話)。但し、臼蓋形成不全を抱え、曖昧な情報のもとがばって動き続ければ、関節のかみ合わせが悪くなることで、一気に変形性股関節症の進行を招く恐れがあります。

診断名と痛みの原因が必ずしも一致しない、股関節疾患を疑われたのならば、まずは、この事実は頭の片隅に留めておきましょう。

介護ケア中による悪化

こちらの方は、臼蓋形成不全を指摘され、将来的な手術に不安を抱えていらっしゃいます。

詳細にお話しを伺えば、お子さんの介護によるケアが大変な中で発症した股関節痛のようです。確かに、幼少期に股関節のトラブルはありましたが、今も杖無しでしっかりと歩けていらっしゃいます。ちょっとした負担になる動作の連続が、股関節にも響いたのでしょう。また、40代以降は必ずといってよいほど筋力低下は訪れます。加齢の影響も否めません。

こうした様々な要因を考慮し、介助の仕方、ケアの方法など、股関節に負担のないやり方をマスターできれば、臼蓋形成不全であっても将来的な手術は避けられるはずです。お子さんは敏感です。お母さんの不安が子どもに伝わってしまえば、子育てにさえ影響を与えそうです。早い段階で、取り組むべき課題を確認し、自信を持って生活を送れるようにしていただきたいと思います。

20代のハイヒールの影響

こちらの方も、育児中に発症した股関節痛です。

まだ1歳に満たないお子さんがいらっしゃるのに、手術の選択を迫るのはとても酷です。そんなはずはありません。まだお若いですし、スタスタ元気に歩いていらっしゃいます。

お話しを伺えば、たまたま手術件数を誇る2箇所の医療機関にかかっていらっしゃるようでした。手術が得意の先生にお会いすれば、どうしても手術の話に繋がりがちです。ただ、前回のブログでもご紹介したように、手術の前には保存療法です。https://ginzaplus.com/jp/blog/1366/ それも一回とか二回のリハビリではなく、最低、半年は様子をみましょう。これで痛みが解決されなければ別の手段を検討すればよいのです。それでも遅くはありませんから。

20代からハイヒールを履きこなし今日も厚底靴です。股関節痛の解消に大切な歩きの修正も、これでは無駄になってしまいます。今はおしゃれは程々に、まずは股関節痛の完全解消に向け、身だしなみへも配慮していただきたいと思っております。

育児中の股関節痛には

単に、骨の形や軟骨のすり減りだけではなく、股関節痛の原因は「生活そのもの」です。

医療機関にかかれば、レントゲン画像をみさせられ、スッと本質的な問題が置き換わってしまいそうですが、よく考えてみましょう。

上記に示したような家庭内での生活習慣が股関節痛の原因に大きく関わっていますし、もしかすると、家族が育児に参加しないなど育児ストレスが原因の主となっている可能性もあります。心理的な要因が絡んでくると、さらに一層股関節痛を深刻化させます。そうならないためにも、利用できる社会資源を大いに活用しながら、今後の股関節痛の解消に役立てていただきたいと思っております。

今、この子育ての時期さえ乗り越えられれば、一生未手術も可能なはずです。次は、幼稚園の遠足、そして、ディズニーランド(関西ではUSJでしょうか)が待っています。成長に併い次々に股関節の能力が試されます。そのときまでに姿勢や歩き方、日常動作には特に気を付け、股関節の可動域と筋力だけは損なわないよう過ごしていただきたいですね。

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



更新 2023年02月18日(土)
カテゴリ 股関節の保存施術
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