今週火曜日、平日のお昼間にも関わらず、多くの方にご参加いただきまして誠にありがとうございました。今年3月にオランダ・アムステルダムで開催された、変形性関節症国際会議の報告会をさせていただきました。会議では、冒頭から保存療法の有効性が説明され、歩くことの重要性、適切な歩数と歩行が与える軟骨への影響とインソールによる効果。
日常生活動作では、自転車の乗り方と椅子からの立ち上がり方を例に、適切な股関節の使い方と中殿筋への影響。また日本人には外せない臼蓋形成不全の話題まで、直ぐにでも皆さまと共有しておきたい内容ばかりでした。保存療法に取り組む上で肝心なのはその「中身」です。人間1日に与えられた時間は24時間。限られた時間の中で、質の高い運動療法を実践し、いかに短期に、確実な効果を引き出すかが、世界の股関節治療の現場では求められます。
日本の保存療法といえば、一般に脚上げに代表される筋力トレーニングであったり、最近では貧乏ゆすりやノルデッィクウォーキングなどが注目されますが、こうした内容が触れられることはありませんでした。研究に研究が重ねられ、その道の専門家により安全で確実な手法が推奨されます。筋力トレーニングひとつとっても趣向を凝らしています。
世界は手術を敬遠しはじめ、高騰する医療費に歯止めをかけようと必死です。ヨーローッパ諸国、オーストラリアなど国と大学病院が一丸となってプログラムを作成し、効果を立証しています。会議は4日間。もちろん全て英語です。残念なことにこの場に出席する日本人はほとんどおりません。名刺を交わしたのは研究職の方。これでは当然最新の事実が伝わりにくいのも無理もないでしょう。
保存療法により痛みを克服された方、再び趣味活動に復帰できたのなら、ぜひそのプラスの効果を、これから保存療法を始める方へもお届け下さい。年内にもう数回、こうした機会を設けたいと思います。今回は卒業間近の方にも何名かご参加いただきましたが、痛みのコントロールには、前向きに考えられる場が必要です。先輩方のアドバイスが不可欠です。また笑顔でこの場に集まれる日を楽しみにしております。
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)