股関節唇損傷の手術、股関節鏡による手術の安全性についての記事をご紹介します。日本でも急速に広がりつつありますが、その後の問題について触れられています。
▲参照)股関節鏡視下手術の適応「股関節鏡の功罪と未来」2014
実際に術後の問題は私のところへもたくさん寄せられます。昨年の股関節学会では4人にひとり、別の報告では1.3~6.4%の頻度で手術後の合併症が報告されています。
先月同じようなご相談が2件ありました。おふたりとも股関節唇損傷手術後の方です。
50代女性、股関節唇損傷を診断され股関節鏡による手術を受けて1年以内、現在の様子です。
「○月○日、病院での診察時、レントゲンで、
関節の隙間がせまくなっているのが確認されました。
現在は、痛みのためしっかり荷重できず、杖を使用。
家ではつたい歩き。杖なしだと大きく跛行。
荷重しようとすると太もも前面から脚全体に痛みが広がります。
5分程度の歩行でじりじりとした痛みが脚全体に広がり辛いです。
横になりほぐすと少し良くなりますので
休憩しながら家事をしています。
どうして急に関節の隙間が狭くなってしまったのか、
痛みが出てしまったのか、今後どうなってしまうのか、
今、どのように過ごしたら良いのか不安な日々を送っています。
気を付けることなど何かありましたらアドバイスをお願いします。」
30代女性、臼蓋形成不全、股関節唇損傷を診断され股関節鏡による手術後、5年経った現在の様子です。
「お世話になります。
お忙しいところ恐れ入りますが、
本日の○○医大のレントゲン写真を診ていただきたく
連絡いたしました。
軟骨の隙間が無くなりつつあり、
前回の手術で関節唇を止めたビスのような物が
骨頭に接触して骨頭を削っているので再手術、
ついでに人工関節の手術が必要だと言われてしまいました。
軟骨は消失し、
CTでビスの周りの組織を確認、
左の周りが黒くなっているものがいつ外れてもおかしくないそうです。
ご意見お聞かせください。
すぐにでも手術した方が良いと言われました。
人工にせずにビスだけ関節鏡で取っても、変形は早く進むそうです。」
今後さらに股関節鏡による手術件数が増えることで、日本におけるこの技法の安全性が明らかになることでしょう。
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)