奥深いところにある筋肉、働いていますか?
以前ブログの中でもご紹介しましたが、アメリカ人のセラピストでThomas Myersという方がいらっしゃいます。この方が初めて来日したのは2000年初頭だと思われます。理学療法士を対象に講習会が開かれました。その中で「人間の身体の深いところには、中心軸を形成する一連の筋肉のつながりがある」との説明がありました。
股関節の症状をみるときにも、腸骨筋と大腰筋、腸腰筋から内転筋にかけてのつながりに注目しています。股関節まわりに痛みや違和感が生じるようになると、脚をかばうような姿勢や歩き方になります。その身体の使い方の変化は、徐々に身体内部の構造にまで影響を与え、上の図にある一連の軸を形成する筋肉群の働きに変化をもたらします。
そして、かばうような身体の使い方が習慣化されることにより「これが正常だ」と脳が記憶しはじめるのです。
▲R. Louis Schultz:The Endless Web Fascial Anatomy and Physical Realityより一部改変
「関節を動かす」というよりもむしろ「関節を固定させる」ための働きに変化していくため、股関節周りの筋肉は縮みはじめます。常にその間の股関節は圧迫状態です。このプレッシャーが持続的にもたらすのが関節の拘縮や骨の変形です。
普段の立ち方や歩き方が大切だというのはこうした理由からです。
佐藤正裕(理学療法士)