変形性股関節症との診断を受けた場合、トレーニングの内容によっては致命的なトラブルを引き起こします。
日々の筋力トレーニングを行った結果、一時的には痛みが軽減されたものの、可動域が狭くなった、靴下動作がしづらい、爪が切れない、などの兆候があれば要注意です。
ただ鍛えればよいというものではなく、この病気の特徴をよく理解した上で進めなければなりません。
例えば、頻繁に耳にする腸腰筋(ちょうようきん)と呼ばれる筋肉。
腸腰筋の働きは、脚を持ち上げる動作に関与しますが、変形性股関節症の方では、この筋肉が萎縮し縮んでしまっています。
そのため、日常的な動作にも影響が及ぶのです。
そうした事態にも関わらず、腸腰筋が弱い、あるいは、筋力低下が起こっているとの判断のもとに、例えば、下記のような脚上げトレーニングを実践しているとすれば、さらなる負担をもたらすことになるでしょう。
曲がらないので、曲げたくなる心情も理解できますが、これでは二次的な不利益をもたらす恐れがあります。
筋力トレーニングはときとして、股関節の可動範囲を狭くします。筋力強化志向の方たちが犯しやすい過ちです。よかれと思って取り組んでいた筋トレが、実は負担を作っていた。実際の現場では頻繁に遭遇するのです。
本当に必要な筋力トレーニングの方法を一緒に考えていきましょう。
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)