たとえ、手術を宣告されても、まずは未手術で乗り切る方法を検討してみることをお勧めします。
進行期や末期だって可能性は残されています。あきらめることはありません。前向きに取り組む意欲さえ残っていれば「保存療法」に取り組んでみる価値がありそうです。変形性股関節症「末期」患者さんを対象に行った保存療法の長期的効果を報告する貴重な論文がありましたのでご紹介します。
ケーススタディです。お二人の事例紹介をさせていただきます。50代と60代の女性。お二人とも変形性股関節症「末期」と診断され保存療法を開始されました。
保存療法開始時と4年後、8年後の経過を示しています。保存療法開始時は、曇ったように骨盤側に骨嚢胞(こつのうほう)が確認されます。保存療法以降は、少しずつ明瞭化し、関節の隙間もうっすら見えるようになっています。8年後には、骨嚢胞は消失し、軟骨の隙間もはっきりと確認できるようになりました。
痛みが改善されはじめたのは、保存療法を開始後約4年が経ってから。その後8年間は悪化することなく維持できているとのことです。
保存療法開始一年後より、歩行能力は改善しています。
股関節の動きに関しては、大きな改善が認められません。
保存療法開始後一年より改善を認めます。
お二人とも、関節可動域以外、歩行、痛み、日常生活動作全ての評価項目において改善が認められています。
注目すべき点はいくつかありますが、まずは、どのくらいの頻度でリハビリを行ったのか?
リハビリの頻度については、5~6回/週、理学療法士とのマンツーマンのリハビリが行われています。成果が現われ始めるのは1年を経過してから。痛みに関しては4年を要しています。
▲Nakajima. ‘Long-term follow-up study of conservative therapy for coxarthrosis: Two case studies’, Physiotherapy, 87, 10, 530-535. 2001
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)