変形性股関節症の皆さんにとって歩きはとても重要ですが、その歩き方にエラーが生じれば、たちまち関節症へと進行させてしまうリスクさえ存在します。
軟骨をすり減らし、骨をも変形させてしまう力はどこから生まれるのでしょうか。
下の表は、整形外科医でありリハビリテーション工学を専門とされる元田先生の研究内容です。
これによると股関節症の方と健常者との歩き方を分析した結果、股関節症では股関節への衝撃のレベルが大きく異なるようです。
▲Suzuki : Hip Jpoint.J Clinical Rehab.vol.14 2005より一部改変
特に、踵接地、蹴り出す部分で大きな力を発揮しなければならないところで、上手に衝撃吸収ができておらず、荷重中常に大きな負担が集中しています。
通常、歩行では体重の3~4倍のストレスがかかるといわれていますが、それの倍以上もの力が加わっています。
街中を見ても「あ、あの人、股関節悪いのかな」と思わせるようなパターンでの歩き方は、実は、見た目以上に相当なダメージを股関節のみならず全身にも及ぼしていることになります。
このような継続的な力が常に股関節に加わるので、骨の変形や軟骨のトラブルが避けられなくなるのです。
ですから、歩き方の修正を促すことはとても重要な考え方であり、歩き方ひとつで股関節への衝撃度は変わるのですから取り組まないわけにはいきません。
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)