どうして「歩き」にそこまでこだわるのか?
世界的にも変形性股関節症に対する歩行の研究は数多く行われており、その効果が立証されはじめています。
Evidence-Based Medicine、日本語では「科学的根拠に基づいた医療」と訳されますが、今ではどの分野でもEVMが重要視されます。
時代を遡ること1990年代、ドイツ人の整形外科ドクターグループが「歩き方の改善こそが股関節痛の改善に効果がある」との報告をしています。この論文の中では、股関節症の方には、いくつかの歩き方のパターンが存在することが示され、これらの歩き方が、股関節に対して強い力を与えることで関節の痛みをみを引き起こす要因になっていると考えています。
4つのパターンを分析し、股関節への負荷を検証しています。
Our study shows that it is feasible to reduce hip joint loading considerably by
altering the gait pattern.The most important finding was that hip pain was reduced
and walking distance improved significantly at follow-up. We believe that it is a good
therapy for patients suffering from hip pain without a clear indication for surgery.
股関節への負担の軽減、痛みを生じにくくするためには、歩き方の改善が非常に有効。継続的な取り組みの中で持続的な歩行が可能となり、痛みが軽減されれば手術は必要ない、と述べられています。
もちろん、EBMだけでは解決されない問題もあるでしょうが、これだけ多くの研究がなされ報告されているのですから、この手段を有効活用しないわけにはいかないでしょう。
▲J. Schröter : A hip unloading gait as a new conservative therapy for hip pain in the adult.Gait & Posture Vol9,Issue3,July 1999
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)