「痛みの原因は筋肉です!」とは言ってもどこか漠然としていて、インパクトに欠けます。
皆さんの中にも最初お越しいただいたときには「本当に筋肉が原因なんですか」と、疑いの眼差しでセラピーを受けられる方がいらっしゃいますね。我々治療者側もその中身をもう少し深く掘り下げ、正しい情報を発信していく必要があるのです。
そこで、痛みがある方の姿勢や歩き方に目を向けると、皆さんそれぞれに特徴がみられるのがわかります。
例えば「変形性関節症の歩き方」を研究した論文の中では、明らかに正常歩行とは筋肉の活動が異なることが示されています。つまり、正常歩行から逸脱していくと、その分だけ筋肉のアンバランス、過剰な緊張を生み、痛みを生じやすくなるということです。もうすでに科学的にも明らかになっているのです。
これらのデータを上手に利用しながら筋肉による痛みをより専門的に捉えていく必要があるのです。痛みを扱う上で探求すべき我々の世代にが課せられた大きな課題でしょう。簡単に示すと、ここでは筋肉による痛みをこう考えています。
(関節症特有の)
・姿勢
・歩き方 → 過剰な筋肉の緊張=コリ → 痛み
・身体の使い方
・バランスのとり方
いかがでしょうか。心当たりがある方は、良くなる可能性を秘めているでしょう。
上の図をご覧下さい。後ろからポンッと背中を押されると、身体は前に傾きますね。そうすると、全身の筋肉の緊張はどうなるでしょうか。倒れないように、ある一部の筋肉は過剰に働き始めると思います。これが筋肉の過剰な緊張を生む原因です。一度や二度の経験なら痛みは作らないでしょうが、これがいつも間にか習慣化されるようになるから、痛みを引き起すのです。
理屈はシンプル。セラピーは複雑です。
股関節の痛みは、身体全体の問題です。
股関節周りに限局した痛みを出しますが、その影響は全身に及ぶのです。まずは姿勢か。来週の歩行教室でもしっかり確認させていただきます。
佐藤正裕(理学療法士)