平均寿命と健康寿命との間は、おおよそ10年。最後まで日常動作に不自由なく歩けるかどうかは、もう今から試されています。最近の厚労省の調査によれば「75歳」からがターニングポイント。人生を彩る最終ステージです。ただ70歳に入ってからでは、その準備は遅いのかも知れません。科学的なデータが証明するように、それよりも早く気を引き締め、生活習慣をいち早く見直す必要があります。私が感じているのは、40代くらいからの生活の仕方です。子育てや仕事で疲れ果てた身体と、どう向き合うのかが、この10年を短縮化する最良のタイミングのようにも思われます。
さて、ご相談いただいたのは、80代の女性です。おひとり暮らし、ちょっと前まで1時間の犬の散歩も問題なかったのですが、急に歩けなくなったと娘さまに連れられてお越しいただきました。
拝見すると、確かにつたって歩くのが精一杯。でも、ご本人からはまだまだやる気が感じられます。元々動けていたお元気な高齢者も、ちょっとのことで動かなくなると、瞬く間に動けなくなることがあります。そこはご家族が早めに異変を察知し、すぐにでも動ける環境へと再び持っていってあげなくてはなりません。
身体的にはだいぶこの短期間に悪化させてしまいましたが、精神的には明るく前向きです。「ご本人の意欲」と「ご家族のサポート」、変形性関節症末期を乗り越えるにも十分なほど環境は整っています。半年後の成果を期待し、地道に保存療法に取り組んでいただきたい、と思っております。
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)