大切なのは、情報収集です。ご自身が、変形性股関節症と診断されたのなら、どういった情報源のもとに行動してきたかで、仕上がりもだいぶ異なるように思われます。手術しか方法がないといわれ、手術後に保存療法をという存在を知った時には、大きなショックを受ける方も多いことでしょう。
また、保存療法へ進んではみたものの、安静療法を信じて続けてきた方も、痛みは落ち着いても、それ相応の仕上がり(跛行や可動域制限など)に困っている方も多いのではないでしょうか。ここでは、様々な症状の方にご相談いただき、実際に20年、30年と自己流であったり、各所医療機関で”保存療法らしき”ものを、実践されてきた方の成果を、間近で拝見してきています。そうなると、結局、何が良くて好ましくなかったのか、手にとるようにわかるようになります。
その中で、私が一番大切だと感じているのは、「日常生活動作」です。
普段の立つ・歩く、しゃがんだり、階段をかけ上がったり、日常に即したこうした動作こそ、正しく、股関節に負担なく実践できるかで、将来が大きく変わるのです。事実、長年保存療法を継続してきた方でも、日常動作に関してご存知なかったり、やって良いこととマズイことの情報が混同されていたり、変形性股関節症を診断されたならまず知っておかなければならない情報が、既に、アタマと身体には、受け付けられない状況に陥っています。
そうなる前に、症状の軽いうちから、例えば、股関節であれば、どういった運動方向に股関節を動かすと安全か。逆をいえば、どういった動かし方は、軟骨をすり減らし、骨の変形を導き出す恐れがあるのか。こうした事実は、もう既に科学的にも検証され、わかっていることですので、ぜひ、診断を受けたからには、正しい情報収集と、生活の仕方を学んでいただきたい、と思っております。皆さんの歩きの、その一歩の仕方が、将来を決定付けるのです。
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)