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臼蓋形成不全 変形性股関節症のリスクファクター①

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臼蓋形成不全 変形性股関節症のリスクファクター①

更新 2021年08月22日(日)
カテゴリ 股関節の保存施術
ハッシュタグ #臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)  #変形性股関節症  #研究論文 
前回のブログで「臼蓋形成不全」について触れましたので、少し論文的にどのように捉えているのか、最近の動向から調べてみました。

まずは最新の研究報告です。
2021年のスイスからの報告です。股関節の骨の形、臼蓋形成不全は変形性股関節症の主要因となるのか?日本では臼蓋形成不全があると将来変形性股関節症になる、あるいは、人工関節が避けられないと決め付けられている風潮もありますが、実は、世界では未だcontroversial、解明されていないことが多くあるのです。
今回の調査結果では、臼蓋形成不全は変形性股関節症のリスクとなるとのデータが明らかになっています。ただ、よく読み込んでいくと興味深い事にも気がつきます。
例えば、欧米人とアジア人、とりわけ日本人との「体重比」です。
この論文の中では明確にされていませんが、例えば、アメリカでは3人にひとりがoverweight(肥満)と扱われる国です。今回は数多くの国々から発表される研究論文がレビューされていますが、その中の中核は欧米諸国です。

OARSI、変形性関節症の国際学会に参加すると、いかにoverweight(肥満)が関節症の問題になっているのかが理解されます。ところが、日本で、私が日々施術でお会いする方々はせいぜい標準体重+10kg前後、スケールが違うのです。また、2017年のアムステルダムでの報告では、イギリス人グループがoverweight(肥満)と股関節の骨の形、臼蓋形成不全に関する興味深い報告をレポートしておりました。

結論です。同じ臼蓋形成不全でも「人種」や「体型」、そして「生活習慣」によってもその発生要因が異なることから、全てが進行すると決め付けるのではなく、その予後についても慎重に定義すべきかと考えております。
ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



更新 2021年08月22日(日)
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