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[正しい姿勢] 変形性股関節症を診断されたら

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[正しい姿勢] 変形性股関節症を診断されたら

変形性股関節症を診断されたのならば、まず考えなくてはならないのが「姿勢」のこと。

変形性股関節症の方にとっての正しい姿勢とは一体なんでしょうか。痛みがある側をかばって膝を曲げてみたり、つま先で立ってみたり...。本当の意味での正しい姿勢とは、どんな姿勢を指すのでしょうか。

例えば、ここでは初期から末期まで、お若い方からご高齢の方たまで幅広く拝見させていただきますが、それぞれのステージにおける立ち姿勢があるように思われます。下の図が参考になります。
ご高齢の変形性股関節症の方では、左側のような立ち姿勢。一方で、若い方で活動的な方では、右側のような立ち姿勢です。何が違うかといえば、骨盤の傾きがまず異なりますね。若い方では、骨盤が前に傾き、いわゆるでっ尻姿勢。ご高齢の方では反対に骨盤は後傾し、猫背のような格好をしています。

若年者 変形性股関節症「初期」

最近はこんな立ち姿勢でお越しいただく方が増えています。

50代、変形性股関節症初期との診断です。まだ可動域も保たれていますが、全身の筋力がありません。筋力がない、と表現するよりかは、筋肉に力が入りにくいポジションに陥ってしまっているのです。

ある研究報告によれば、変形性股関節症の特有の過度な反り腰は、股関節周囲筋力の低下を招くと報告しています。普段日常でのキッチンでの立ち姿勢。電車を待つホームでの立ち姿勢。問題ないでしょうか。こういった姿勢パターンに陥っていれば要注意です。

事例紹介

先日ご相談にみえた変形性股関節症患者さんです。進行期から末期への移行期です。医療機関では手術を勧められています。歩行時には横揺れが顕著であり、何とか治したいと仰ってご相談にみえました。

施術前

歩き方を注意深く観察していると、痛みがある左足を地面に着くときに、どうしても内側へ入ってしまいます。上手に体重を支えられないのです。このことを写真に撮りお見せすると、大変驚かれていらっしゃいましたが、ご本人は気がついていらっしゃらなかった様子です。


そこで、体重を真っ直ぐに支えられるように指導いたしました。脚長差もありましたが、まだ数センチですので補高なしでエクササイズを行っていただきました。

施術後

翌月の施術の際には、まっすぐに出し体重を支えられるようになっています。歩行時の横揺れも解消されつつあります。

変形性股関節症の方にとっての「正しい姿勢」とは、2本脚での立ち姿勢も大切ですが、きれいな片脚立ちが歩行へのパフォーマンスに直結します。両脚はもちろん、片脚でもご自分の体重をコントロールできるようトレーニングしていく必要があるでしょう。

荷物を持つポイント

荷物を持っても同じことです。

整形外科では「荷物はだめ」といわれてしまいそうですが、荷物を持ってもブレない姿勢さえキープできれば問題も少ないのです。カバンを持つたびに揺れゆら、ふらふらでは困りますが、重さにも負けない力強い立ち姿勢を強化していくことが必要でしょう。

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



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