ブログ

[研究論文] 股関節唇損傷 スポーツと臼蓋形成不全

ブログ検索#ラグビー
新しい記事 検索  一覧 | 最新 | 記事10/10古い記事

[研究論文] 股関節唇損傷 スポーツと臼蓋形成不全

今、股関節痛関連の分野では、股関節唇(こかんせつしん)が注目を集めます。股関節の周りに存在する唇(くちびる)のような組織。実際の位置関係を確認しておきましょう。
股関節唇とは、股関節のヘリを覆う軟らかい組織。一種の軟骨のことで、大腿骨の骨頭が外に外れるのを防ぐ土手のような役割をしています。

この関節唇がなんらかの理由で、裂けたり傷ついたりする状態のことを股関節唇損傷と呼びます。問題なのは、何が原因でこうした事態に陥っているのか。

ひとつには過酷な労働環境やスポーツ場面が例にあげられるかも知れません。

スポーツと股関節唇損傷

▲watchrugbyfree.com
サッカーやラグビーのようなコンタクトスポーツ、急な方向転換や瞬発的な動きの際には股関節唇への影響も心配されます。では、実際に「股関節唇損傷」を診断された方たちは一体どういった症状を呈すのでしょうか。

その多くは筋肉のアンバランスが根底にあるように思われます。

競技特有のフォームにおいて関節を取り巻く筋肉がバランスよく働けているのかをチェックしておきましょう。

例えば、腸腰筋(ちょうようきん)は、股関節をまたぐように付着する筋肉です。この筋肉が過剰に働き過ぎたり、この筋肉の柔軟性が失われても同様の症状を引き起こしそうです。

実際の施術場面では、怪しいと思われる筋肉を一本ずつ緩めていくと次第に痛みは消失します。

臼蓋形成不全と股関節唇損傷

あるデータによれば「臼蓋形成不全症では、関節唇の張り出し幅が大きい」といわれています。
Horii:Coverage of the femoral head by the acetabular labrum in dysplastic hips.
Acta Orthop Scand 74. 2003

また別の文献では「前股関節症では80%、初期股関節症では100%の症例に断裂、剥離等の関節唇損傷を認めた」との報告もあります。
坂本:股関節臼蓋唇のMR arthrography. Hip Joint 26. 2000

ですので、もし、臼蓋形成不全を抱えた方で股関節唇損傷との診断を下されれば、おそらくそれは生来的なものであり、わざわざ手術により治療する必要がない可能性も考えられるでしょう。

ginaplus 佐藤正裕(理学療法士)



新しい記事 検索  一覧 | 最新 | 記事10/10古い記事

最新記事






▼「ブログ」その他のコンテンツ
全カテゴリ 股関節の保存施術 施術事例 お知らせ メデイア プライベート
Copyright © 2004-2024 ginzaplus | 当サイトの全コンテンツは著作権法、関連条約・法律で保護されており、無断での複製・転載・転用を固く禁じます。| 利用規約 | 個人情報保護方針
Web System & Design by R-Crafz