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[研究論文] Prehabilitation(手術までの過ごし方)

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[研究論文] Prehabilitation(手術までの過ごし方)

更新 2025年03月16日(日)
カテゴリ 股関節の保存施術
ハッシュタグ #合併症・後遺症  #痛みのリハビリ  #研究論文 
手術をし、全てが解決されればよいのですが、決してそうはいかないのが、股関節手術の難しいところです。

Prehabiritation(プレハビリテーション)

海外では第二次世界大戦の頃から手術後のトラブルを想定したリハビリが行われていたようです。手術後に訪れるのは、身体の問題と心の問題。

変形性股関節症の手術後のトラブルとして真っ先に思い浮かぶのが、

【身体的】
・手術前の歩き方の名残り
・新たに生じる反対側の股関節の痛み
・膝や腰など他の関節の痛み

【精神的】
・脱臼への不安
・人工関節の入れ替え及び再手術の心配
・転倒骨折への恐怖

手術後のトラブルで主にご相談いただくのは上記症状です。

身体面と精神面の割合は、手術が終わってみなければわかりません。手術直後から現れる場合もありますし、何年も経ってから訪れることもあります。

では、どうしてこうしたトラブルが日常的に頻繁に起こるのでしょうか。

それは、痛みとは脳に記憶されているからです。ほとんどの方は、骨や軟骨が痛みの原因だと思い込み、手術を選択されているかもしれません。しかし、痛みとは脳で感じるものです。痛みを回避するような行動や脚を引きずるような歩き方の癖などは日々脳に刻まれ、診察室での恐怖体験はトラウマとなり脳裏に焼きつきます。関節を取り替えただけでは、脳への刷り込みは解消されないのです。

いわゆる慢性痛、股関節痛も6ヶ月以上も経過すると、脳が正常に機能しなくなることがわかっています。破局的思考に代表されるように、健常者と比べ、物事の捉え方が異なります。ちょっとしたストレスが股関節痛へと生まれ変わりはじめるのです。手術をすることで脳の機能も正常に戻ればよいのですが、必ずしもそうとはいかないようです。特に心配性や神経質の方では、回復に時間を要すことが多くあります。
では、全く手立てがないのかといえば、そうではなく、上記研究論文でも示されているように、「手術前」に充実したリハビリ(運動やカウンセリングなど)に取り組むことで、手術後に予測されるトラブルを半減させることができます。

手術前リハビリとは、つまり、痛みの記憶を消し去る貴重な時間です。これまでの誤った認識や動作を改め、一旦プレーンな脳の状態に戻し手術を迎えましょう。手術前の方へ:https://ginzaplus.com/jp/treatment/level3/

股関節の痛みの発生源とは、身体的・精神的なところに存在します。そのため、手術前と手術後に渡って十分なリハビリを経て、はじめて完治に近づくと考えています。

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



更新 2025年03月16日(日)
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