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[施術事例] 60代 先天性股関節脱臼 変形性股関節症

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[施術事例] 60代 先天性股関節脱臼 変形性股関節症

保存施術+ 手術を回避
先天性股関節脱臼(幼少期に治療を受けていた、装具やギプスをはめていたなど)の経験があれば、将来大人になってから変形性股関節症と診断されることがあります。

発症年齢は主に40代以降ですが、近年若年化しています。2025年の韓国で開催された変形性関節症の国際会議の場では、体重増加や筋力低下に伴う「歩き方の変化」が、関節面に多大なる影響をもたらすことが報告されています。

ご相談いただいたのは、60代の女性です。

「お世話になります。そちらに通っている〇〇さんから勧められて、ご連絡した次第です。変形性股関節症です。20□□年△月に再生医療を受けましたが、施術後とくに改善していないような気がします。股関節の可動域が大変狭いため、歩きは遅いです。軽いジョギングなどができるくらい回復できましたら嬉しいのですが...一度ご相談させていただけたら、と思っています。キャンセル待ちいたします。お忙しいところ恐縮ですが、ご返信をお待ちしています。」

6回の施術を終え、約1年後の成果です。
レントゲン画像を拝見すると、(向かって右側)左股関節の方が変形が進んでいるように思われましたが、こちらは全く痛みはないとのことです。一番気になるのは、骨盤の傾き(歪み)です。これは左右アンバランスな歩行の現れです。

数年前に再生医療(幹細胞)を試していらっしゃいましたが、この経過が影響を与えているようでした。床を歩くと気付きませんが、トレッドミルの上で問題点が浮き彫りになりました。

施術前は、左の膝が内側へ入り、少しずつ右側に寄ってきてしまいます。腕振りにも左右差が認められ、ゆっくりしか歩けません。施術後には、左膝はまっすぐになり、力強い歩きへと変化しています。股関節が安定したことでスピード感も増し、自然な腕振りが行えるようになりました。変形性股関節症を感じさせない理想的なダイナミックな歩行です。

軟骨や骨がどうであれ、痛みなく自信をもって歩ければ、この先も手術の必要はないでしょう。あとは一般の人たちと同じように、加齢に伴う筋力低下や可動域制限を極力落とさないよう努力をすることです。更年期障害や閉経などを経験し、40歳以降は筋力低下による歩容の悪化は避けられません。日々の歩き方やスピード、歩数など、変形性股関節症特有の問題にも、ひとつずつ対策を練りながら、健康寿命に差し掛かるこの波を、無理なく乗り越えていただきたいと思っております。

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



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