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【変形性股関節症】保存療法のリスク1

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【変形性股関節症】保存療法のリスク1

先週は、水曜日の午前中から大阪へ移動し、週末までご予約がびっしり詰まっておりました。初めての方も、もう10年以上通って下さる方もいらっしゃっています。久々の週末の滞在でしたが、ホテルもお客さんで賑わってましたね。次回は来年の1月を予定しております。もし、継続でご希望される際は、お早めにご相談下さい。どうぞよろしくお願いいたします。これから東京へ移動します!

軟骨をすり減らす要因

さて、少しずつ本題に入りましょう。皆さんの注目の的はおそらくここではないでしょうか。海外の専門学会(OARSI)では、軟骨が消失する要因を4つにまとめ報告しておりました。また同じように、軟骨損傷への危機を抱き、軟骨のすり減りの予防を目的とした再生医療も盛んに行われています。私は理学療法士ですので、彼らサイエンティストたちの貴重なエビデンスを念頭に置きながら、「では、どうしたらそうした反応を抑制できるのか」、動作分析のスペシャリストとしての視点から検証し、これまでの考えをまとめています。

行動の変容

下の動画は、診断を受けた直後とその後の変化を記録しています。おおよそ、5~6年の月日を経て、徐々に徐々に軟骨の隙間が狭くなり、悪化を来しているのがわかるでしょう。医師の管理下にありましたから、皆さん現実に戸惑いを隠し切れません。一斉に口にされるのは、「歩いてない」「軟骨がすり減るから使わないようにしていた」。果たして、こうした指導は本当に適切なのでしょうか。確かに、軟骨を大事にしなければならない意図は理解できますが、これまでと違った極端な行動制限は、実は、軟骨そのものの質をも低下させるのでは、と思えてしまいます。

股関節の中心軸

股関節の動きにも注目してみてみましょう。ご存知かとも思いますが、股関節とはお椀とボールの関係です。
ボールがお椀の深い場所におさまってくれれば、何の問題もないのですが、動画のようにお椀(臼蓋)の縁にボール(骨頭)が移動しはじめています。今にもはみ出しそうです。皆さんの訴えにもあるように、歩いてはいけない、使ってはならない、との思い込みが、こうした不自然な関節の動きを引き起こすことで、関節の中心軸にズレが生じているのです。関節とは本来、それぞれにベストボジションが存在しているはずです。それが失われた格好で動きはじめることで、更なる骨の変形など関節破綻をもたらします。先日のブログ「変形性股関節症のリスクファクター④」 でもSligpping Signという言葉を利用し説明しております。

https://ginzaplus.com/jp/blog/1275/

ぜひ、こちらもご参考になさって下さい。エラーをいち早く見つけ出し、いち早く修正できるか、まさにここにかかっています。

脱臼の自覚

運動感覚の鋭い方はすでに実感されていらっしゃるでしょう。

骨頭のボールが臼蓋のお椀を滑っていくかのように、特に臼蓋形成不全のように形状のhandicapがあるような方では、外れる感覚にもう気が付いていらっしゃるかも知れません。出産前後、お腹の大きさに合わせ股関節周囲の筋肉や靭帯などが緩むタイミングでもあります。本来しっかりそこに留めてくれる役割を担った組織への負担が、さらにルーズな股関節へと仕上げてしまいそうです。緩んだ組織をまたしっかり引き締める。こうした状況に置かれても、ご自身の股関節の特徴を正しく理解し、リスクに備えた適切なケアさえ実践できれば安心です。

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)



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