股関節の病気
股関節の病気について

股関節と股関節の病気について理解しましょう

▲股関節周辺の「骨」の構造
▲股関節周辺の「筋肉」

股関節とは、太ももの大腿骨と骨盤とを結ぶ関節で、骨盤にある「臼蓋(きゅうがい)」と呼ばれるお椀のような受け皿に、大腿骨の球状の「骨頭(こっとう)」がはまり込んだように繋がる関節です。 二足歩行に適応するために、生体力学的に最も進化した形態であるとされ、その自由度は極めて高く、最も強い負荷がかかる関節です。

股関節に障がいが起きると、靴下の着脱、車の乗り降り、階段昇降など、日常動作に不具合が生じます。またかばい始めることで、跛行や脚の長さにも差が生じ (=脚長差)、容姿にも影響をもたらすことがあります。

特に日本人の場合、骨格異常(臼蓋形成不全または寛骨臼形成不全の有無)が股関節痛の原因と考えられがちですが、痛みの原因はこれだけではありません。プラスα、動き方や使い過ぎなどの負の因子が重なる事で、股関節痛の発症のリスクを高めます。

整形外科では主に画像診療を基本に、骨や関節の構造上の異常に痛みの原因を求めますが、股関節には無数の筋肉が幾重にも折り重なるように存在し、筋肉が痛みを生じることもあります。

海外では既に筋肉の痛みに対する認識は広がりをみせ、変形性関節症と筋肉の痛みは類似し誤診を招き易い症状であると注意が促されています。参考 International MYOPAIN Society

股関節とは場所柄、一時的に安静を保つことが困難な関節であり、それが返って症状を複雑化させ、慢性化させる要因の一つです。

身体の中心に存在し、身体で最も強い負荷がかかるといわれる股関節。ひとたび問題が起きれば、日常生活に与える影響は大きく、著しくQOL(=生活の質)を低下させる恐れもあるのです。

股関節の病気が存在する場合の症状

股関節に何らかの病気が存在すると、以下のような症状が生じます。

  • 安静時痛

    夜寝ていてもうずく痛み、黙って座っていても感じる痛み

  • 運動時痛

    不意な動作で突如現れる痛み、立ち上がり後の一歩が出ない、方向転換がしづらい、

  • 違和感、異常感覚

    脚を開いた際の引っ掛かり感、座っているとジーンとするお尻の冷え感

  • 周期的な痛み

    突然現れたかと思うといつの間にか消失する痛み、生理に合せ生じる痛み、天候の影響を受ける痛み(気温、気圧、湿度、台風など)

  • 日常動作での不具合

    和式トイレ、靴下の着脱、爪切りなどがしづらくなった、頻繁に地面につま先が引っ掛かる、よく転ぶようになった

股関節の病気

上記の症状から疑われる主な股関節の病名を下記に示します。病名をクリックするとより詳しい情報や施術事例についてご覧頂けます。

  • 臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全) (きゅうがいけいせいふぜん)

    臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)とは、骨盤の形態異常のことで、先天的あるいは後天的に、臼蓋側のかぶりが浅く、股関節が不安定な状態であることを指します。アジア人、とりわけ日本人には多く、日本の股関節痛の患者様の約8割は、臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)を有しているといわれます。変形性股関節症の発症リスク因子とも考えられています。

  • 先天性股関節脱臼 (せんてんせいこかんせつだっきゅう)

    先天的に股関節の不適合な状態を指します。出産直後から完全に脱臼している場合もありますが、大部分は、生まれた時には不安定な関節が、徐々に脱臼へと移行することが多いとされいます。最近の研究からは「胎内中」に限らず、「出産後の乳児期」あるいは「幼少期」でも脱臼が起こる可能性が高いこと、従来の「先天性」という言葉を改め“発育性”股関節形成不全という用語が新たに用いられています。

  • 変形性股関節症

    変形性股関節症とは、臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)、先天性股関節脱臼の他、一般に、遺伝、加齢、体重、性別など複数の要因を背景に軟骨の欠損を生じ、関節周辺の骨組織に変化を招来した結果、生じた関節症状や兆候のある疾患群と定義されます。その病態は関節軟骨にとどまらず、「軟骨下骨、靭帯、関節包、滑膜、関節周囲筋」など広範囲に及ぶ病気です。

  • 股関節唇損傷 (こかんせつしんそんしょう)

    レディガガや松本人志さん、最近では、坂口憲二さんも悩ませた股関節唇損傷といわれる病気。日本でも一部の専門家を中心に脚光を浴びている病態です。一見、真新しい発想に思われがちですが、既に肩関節の分野では、同様の概念と治療が実践されています。これまで原因不明とされた股関節痛も、股関節唇損傷という新たな概念の到来により、より身近な“股関節の怪我”として、注目を集めています。

  • 大腿骨頭壊死症 (だいたいこっとうえししょう)

    大腿骨頭壊死症とは、何らかの理由で大腿骨の一番上端の骨頭といわれる骨部分への血流が阻害されることで壊死に陥り、関節面が陥没したり変形することで、股関節痛や運動障害を引き起こす病気です。その分類は大きく、基礎疾患など明らかな原因によって発症する「続発性(症候性)大腿骨頭壊死症」と原因が明ら゙はない「特発性大腿骨頭壊死症」に分けられます。

  • 関節リウマチ

    関節リウマチ(RA)とは、関節の滑膜炎を主体とした全身性自己免疫疾患です。自己免疫疾患とは、免疫に異常が起こり、自分自身の正常な細胞や組織を異物とみなして攻撃し、排除しようとすることで起こる病気です。リウマチ症状が股関節にまで症状が及ぶと、軟骨のすり減りや骨の変形が助長され、痛みが生じ、歩行機能や日常生活動作に影響たらすことがあります。男性よりも女性に好発する病気で、男女比は1:3と女性に起こりやすい特徴があります。

  • 大腿部周辺の骨折

    日本では高齢化にともない近年、増加し続ける骨折のひとつです。骨粗しょう症で骨がもろくなっている場合、転倒などにより発生し易く、要介護の原因でもあります。骨折が起こり易い大腿骨の「頸部」とは、股関節が「く」の字に曲がった形のため、転倒した際には衝撃力が集中します。またここに生じる骨折には、大きく分けると股関節包(股関節をとりまく袋)の中でおきた頚部骨折(内側骨折)と、関節包の外でおきた転子部もしくは転子下骨折(外側骨折)に分かれます。骨の表面には骨膜があり、折れた骨が癒合する時に重要な役割をします。

  • 鼠径部痛症候群

    アスリートに生じる大腿部付け根周辺の痛みを、スポーツ整形領域では特に、鼠径部痛症候群 (グロインペイン症候群 Groin Pain Syndrome) と総称し診断されることがあります。 そのきっかけは、瞬発的なダッシュや切り替え動作、蹴り上げの連続や着地動作が鼠径部周囲の組織に損傷を招くことがあります。 世界的にも有名な多くのサッカー選手が苦しめられてきたように、鼠径部痛症候群はスポーツ領域において決して珍しい症状ではありません。 サッカー以外では軸足を作るようなテニスやバドミントン、ジャンプが繰り返されるバレーボールやバスケットボール、コンタクトスポーツではラグビーやアメリカンフットボールなど、他に、必要以上の動きを要求されるようなバレエや新体操でも同様の症状が認められます。

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